みなさんは、「歯周内科」という言葉を聞いたことはありますか?
歯周病に対する新しい治療として注目されています。まず、歯周病について説明します。
歯周病とは、お口の中の細菌が原因で発症します。ブラッシングが上手く出来ずに磨き残しがあると、食べかすが歯の表面に付着したままになります。そのまま放置されると細菌が繁殖する住みかになります。その細菌が毒素を出し、歯肉は炎症を起こします。
さらに放置してしまうとやがては、歯を支える骨までも溶かしてしまいます。最終的には、歯が抜けてしまう恐ろしい病気です。45~54歳ではおよそ90%近くの人が歯周病にかかっていると言われています。
従来の歯周病の治療は、歯肉の中や表面についた歯石を機械的に取り除き、専用の器具を使って磨きます。そして患者さんに家でのブラッシングを頑張ってもらう方法が主流でした。しかし、ブラッシングの仕方に個人差があったり長期の通院の途中で来院されなくなった患者さんがいたりするので、思うように歯周病が治らない患者さんもいました。
歯周内科とは、こういった従来の治療とは異なりお薬を使って歯周病を治そう!というものです。歯周内科を簡単に言うと「お口の中の除菌治療」です。細菌が原因で歯周病になるので、その細菌を退治していく治療になります。従来の治療に比べ、痛みが少なく治療期間が短縮されました。歯周病が進行していない方でも歯周内科治療を行うことにより、歯周病が進行しにくくなる効果があります。
◎歯周内科治療方法
- 位相差顕微鏡により菌の確認をする
- 細菌を除去する内服薬を服用する
- カビの除菌薬剤あるいはカビ取り歯磨き剤での歯磨き
- 除石後の歯石取り
- 定期検診、クリーニング

